QUEST FOR THE CENTREPIECE by buna

【映画】ポロック・2人だけのアトリエ




芸術家は人間的に大きく欠けているモノがある。そう感じることが多い。
それを補うために芸術があるとも。

こんなことを友人に言われたことがある。

「bunaはそのままで良いよ。人間的にはかなり欠けているところもあるけれど、
それを治してしまったら、きっと芸術の才能が鈍るよ」

あたたかい嬉しい言葉と受け取ることもできるけれど、正直、複雑な気分だった。


豊な感受性ゆえの苦しみ

『POLLOCK』(邦題:ポロック・2人だけのアトリエ) (2000)
というジャクソン・ポロックを題材にした映画を観たことがある。


ポロックは豊な感受性ゆえに、精神的に不安定で破滅的な“弱い”人間だった。
そんな彼をマネージャーとして、ときにプロモーターとして支えた奥さん。
そんな夫婦を描いたヒョーマンドラマだ。


芸術家と呼ばれる人間のパートナー、奥さんになることは大変なことだろう。
それが天才と呼ばれるほどの芸術家であれば尚更だ。
うまくやるには、旦那への人間としての愛よりも、
芸術家としての尊敬、愛が大きくなくてはならないのかもしれない。


結論を言うと、特にお薦めの映画ではない。


ポロックの弱さには共感できたとしても、例えば酒癖の悪さや浮気、
そういう“典型的な20世紀の芸術家”の姿に共感できなかった。
正しく言うと、共感したくなかった。

彼はキュビズムと対峙できるムーブメント、抽象表現主義を起こすことに成功した。
しかし、そのスタイルを壊す勇気を持たず、
次の段階に進もうとしない姿勢が、観ていてもどかしかった。
その結果、彼がピカソを時代遅れにしたのと同じ様に、
アンディ・ウォーホルが代表するPOP ARTに、今度は彼自身が時代遅れになった。


最終的にポロックは、飲酒運転をして交通事故で人生を終える。
同乗していたのは、彼の奥さんではなく、愛人だった。
まさに20世紀にありがちな結末。
“アート界のジェームズ・ディーン”と言われたとか。


エンディングでトム・ウェイツの“The Time is Turning”
が流れたことによって、この映画の評価は少しだけ上がる。


buna


現在、国立近代美術館でジャクソン・ポロックの展示会がやっている。
http://pollock100.com/

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