QUEST FOR THE CENTREPIECE by buna

Archive for 2012.1

感情と思考

1275: dark 2 dark
year:2008 Title: 1275 dark 2 dark


制作について聞かれて、
「感情や思考を排除している。だいたいのそれは幼稚で、低俗なものだから。絵の邪魔になる」
と答えてとても驚かれたことがある。

映画を観ていると、男女が感情に身を任せ、唾液を飛ばしながら口論しているシーンがある。
そんなシーンを観ているといつも、もっと静かに話し合えないものかと、落ち着かなくなる。

大抵、人間が感情的になるとき、視野が狭まり理性が働かなくなる。
そうなるともう人間ではなく、獣になる。

911の報復と言ってアフガニスタンやイラクを爆撃した米国がその分かりやすい例だ。
冷静さを失うと無駄に血が流れ、傷つき命を失うことになる。
戦争は人間のそういう未熟さの現れだ。

なので、自分は極力感情的になることなく、
心を静かに、波立たないように意識している。
これは向き合わないという意味ではなく、
向き合いながら、自分を見失わず、感情を抑えるということだ。

一方で、感情や思考を失うことは人間性を失うことでもあるから、
実生活では、これをうまく切り替えなければならない。

まだ未熟な自分はそれがうまくいかず、
感情に支配され、人を無駄に傷つけてしまうことがあり、
一方で、無感情になって冷たい印象を与えてしまうこともある。

この未熟さを克服することが、この世に産まれた理由だと信じているけれど、
その切り替えをうまくできるようになれるとは、今はとても思えない。

buna

Valencia
year:2008


これから何が起きるかわからない。
と口にしたとき、具体的な不安、恐怖が頭をよぎるようになっている。

ここ数日、富士山周辺を震源地とする少し大きな地震が何度かあった。
富士山の噴火説なんてものも流れていたので、少し心配になり、
その近くに住んでいる友人に短いメールを送った。

自分が気にかけていることを知っていてもらいたかったし、
何かあれば力に成りたいと思っていることを知っていて欲しかった。

言葉にしないと伝わらないことがあり、
言葉にしないで、伝わって欲しいこともある。

buna

奇跡の惑星で嘆く

3008
year:2012 No:3008


大抵の人が当たり前にできることが、できないということがある。
芸術家だから仕方ないよ。と言われると複雑な心境になけれど、
何かが欠けているからこその才能で、
それを受け止めなければいけないのかな。とさすがにこの歳になると
考えはじめている。


奇跡の惑星


冬というのは、太陽が遠くて気温が下がる時期のこと。
そう大まかに理解している。

もう少し距離が遠かったらとんでもなく寒くなり、
近すぎれば、砂漠化する。

この絶妙な位置は、奇跡というか、神憑っている。
そんな奇跡の惑星に住む人間は、
自らの手でその地を汚し、破壊し続けている。

buna

【Rock】Desert City Soundtrack




昨夜は地震と大雪、そして雷。
今後4年以内にマグネチュード7の地震が来る確率が発表された。
その70%という高い確率を聞いても、もう驚かない。
切実に準備にとりかかるだけだ。

小さな火が消えないように、必死にその火を守り、
それ大きくすることに疲れてしまうことはないだろうか。
そんなときは電子音楽ではなく、ロックが心の奥の方に響く。

このDesert City Soundtrackはオレゴン出身で、
ギター・ヴォーカルとピアノ、ドラムからなる3ピースのポスト・ハードコアのバンド。
彼らの音楽を聴いていると、いつも無意識にこらえている感情が湧き出て、目頭があつくなる。

こんなバンドのライヴが観られるなら、アメリカに住むのも悪くないな。
そんな風にも思えた。

buna

少しずつ準備を。

Oasis-morning glory-
year:2009 Madrai, India.


15日以降、宮城県南部から福島、茨城、千葉、栃木北部のセシウムの値が跳ね上がっているらしい。
目にも見えず、匂いもしないから実感がない。
母親に伝えたところ、「大丈夫よ」という一言。話にならない。
こういうポジティヴさが今のこの状況をつくっている。

さて、避難するとしたら、何を持って行こう。

画材を全て持ち運ぶのは難しい。
最悪、色鉛筆数本と紙があれば描ける。

トム ウェイツが脇役で登場する映画、『ザ・ウォーカー』(邦題)
の崩壊した世界の主人公みたいに、音楽を聴くipodは必要だ。
本を一冊持ち運ぶとしたら、池口恵観氏の書かれた本のどれかだろう。
これもその映画の主人公で共通している。

そして、 macbook。アップル社の製品が二つも。
昨年亡くなったスティーヴ・ジョブス氏に感謝。
あなたは偉業を成し遂げた。

あとはパスポート。
少しずつ準備を。

buna

その先へと

2957
year:2012 no:2957


表現者の中には、いつも自分をクリエイティヴに、そして熱く保てる人がいる。
そういう人にとって“保つ”という感覚さえないのかもしれない。
一方、自分と来たらそれを保つどころか、それを取り戻すことに骨が折れる。

階段を上がりきったような感覚があり、その感覚が足を前に進めさせない。
呆然立ち尽くす。ゴッホが自ら自分の頭を拳銃で打ち抜いたのは、
こんな感覚だったのだろうか。もちろんレベルが違うけれど、
同じことを言うことができる。

「あなたはまだまだ深化できる。その先へと進みなよ」と。

buna

【Electronic】Opiate




こんなときこそ音楽を。ということで。


Opiate

エレクトロニカ好きには意外かもしれないけど、Opiateを昨年初めて聴いた。
2001年、Bjorkの『Vespertine』に参加したことで、知名度が一気に上がったこのアーティスト。
どうしてだか、今まで聴いてみる気にならなかった。
先入観というのは怖いもので、ナヨナヨした音だろう。
と避けていた。

JicooでのラウンジDJがきっかけか、はたまた、年齢の影響か。
こういうアンビエントで心地よい音も聴く様になったここ1、2年。

Opiate
デンマークはコペンハーゲン出身のThomas Knakによるソロユニット。
1999年にApril Recordsより『Objects For An Ideal Home』でデビュー、
今までに4枚のアルバム、5枚のEPをリリースしている。

2007年に行われたインタビューは以下。
http://www.hmv.co.jp/news/article/706180072/

buna

混乱の中

2053
year:2012 no:2953


寒さは更に厳しくなり、これから冬の本番だ。
そんな冬を感じるどころか、いつ来るかわからない次の大きな地震と、
線量が上がっている状況に混乱している。大きな声では言えないけれど、
見事に動揺し、病的な症状の一歩手前。

福島の四号機の崩壊は、日本の7、8割が住めなくなるという危機。
政府は収束宣言をしたけれど、実際はまだまだ危険な状態らしい。
それはこの線量の高さでもわかる。そして、汚染された瓦礫はあちこちに運ばれ、
大阪湾までもが汚染されたという。

このへんだと、スーパーに行くと茨城産や千葉産の野菜が並び、
検査がされているとしても、確実に線量は上がっている。
そういう目に見えない気持ち悪さ、不安がある。
その上、元旦から地震が毎日のようにあり、あちこちで地震の予兆が見られ、
9日にはその福島の四号機で爆発があったという。

こんな状況でも、自分たちは逃げることができない。
国内外に逃げる場所はあっても、そこで生活ができるのか、
東京エリアに住んでいても、この不況で仕事はなかなかない状況だ。
そしてなんの保証もないのだ。

更に、絵描きとして、デザイナーとしての活動を休止する覚悟も必要になる。
“正しく放射能を怖がる”などというアドバイスがあるけれど、
何が正しいのかもわからない。

これが原発に無関心に生きて来た人間の罰というのであれば、
これを耐えて生きることがカルマなのだろうか。

混乱の中、まるでショートしてしまったような心境で過ごしている。

buna

三日月の詩のレコ発ライヴへ

三日月の詩  live


気がつけば地震と原発の不安を口にしている。
抜け殻な状態を続けるわけにはいかない。
それでも迎えが来るまでは、生きていかなければならないのだ。


三日月の詩のレコ発ライヴへ

そんなわけで、招待してくれた遠藤学には申し訳ないけれど、
心、ここにあらずな状態で、三日月の詩のレコ発ライヴへ。

その熱いライヴは磨きがかかっていたし、新曲もできていて、
コツコツとやっている人間がいることを思い出させてくれた。

去年、自分が描いた絵は150枚にも達しない。
描いていたときは、一年で1000枚描いていたのだから、
この少なさは異常だ。

それだけ去年は震災と原発の問題で混乱していたのだろう。
そして、毎月のように京都に行くという、
新しい生活のリズムの影響もあっただろう。

話を戻すと、彼らのステージパフォーマンスをみていると、
10代の頃に描いていた自分の絵を思い出す。

とにかく伝えたいこと、彼らにとっては、
「生きること」「愛すること」「いのちの大切さ」の三つ。
それらを伝えたい気持ちが強くあって、
それをこれでもか。と盛り込んでしまうという、
今の自分にはない若さだ。

buna

真っすぐな心

三日月の詩『カルナの図鑑』


昨年最後のジャケ仕事だったバンド、三日月の詩について。

ヴォーカルの遠藤学とは以前自分が働いていた会社で出会い、
お互いハードコアが好きだったこともあり、
打ち解けるのにそれほど時間は必要なかった。

その見た目とは違って、実際に彼と話すと素直な可愛いやつで、
ギスギスとした職場で彼と話すのは、お気に入りの息抜きだったし、
仕事のあとに安い酒を楽しく吞んだりもした。

そして、最近の彼のブログをこっそり読んでいて、
その成長ぶりが垣間見れて、これまたこっそり喜んでいる。

彼らのライヴを観てまず驚いたのは、
予想外にもピュアで素直な歌詞と音楽だったこと。
昔に自分が書いたラブレターを読まれているような照れくささがあった。
そして、職場での彼とは違って、
とても良い顔をしていて輝いていた。
やっぱり、人は好きなことをしているときが一番美しい。

今、こうして来年リリースされる彼らの音を聴いていると、
自分がどこかに忘れて来てしまった、誰かを思う真っすぐな心に気づかせてくれる。
歳を重ねると、人は臆病になり、ずるくなって、
素直になれなくなるのかもしれない。そんな大人になってしまったと思ったら、
彼らの音楽を是非聴いてみて欲しい。

buna

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